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Oguma Hideo(1901-1940)
★地方からの情熱と、孤独。
元祖ヒッピー?
1935年の「反戦詩」
伊太利の左官屋

イタリーの片田舎に 一人の左官屋が住んでゐた
壁の塗り方も丁寧だし 手間賃も安く勉強し
仕事も実直で働き者だった、
小さな村中の評判になった、
あの男に壁を塗ってもらつたことが
なにか自慢なやうな気になった、
みんながチヤホヤするもので
左官屋はすつかりウヌボレて
左官屋をやめて軍人になつた、

(中略)

隣り近所の国と喧嘩を始め
アフリカの黒ン坊とまで 戦争をいどみ
理屈につまると
剣をふりまわし
さりとて切り合ふ度胸もないので、
左官のコテで他国も自分の国も
自由も意志も
みんな塗りこめてしまつた。
彼はコテで他人を壁に塗り
圧倒したと考へてゐたが、
自分の体をだんだんと
土で塗りこめてゐるのを知らなかった。
小熊秀雄
(詩人・文学者 
1901年9月9日〜1940年11月20日、享年39歳)
小樽生まれ、旭川育ちの流浪の文学者。
1931年(昭和6年)プロレタリア作家同盟員となる。
しかし、彼の才能が開花するのは1934年
作家同盟が解散してからの文学界の右傾化の時期。
それまで勇ましくもかっこつけていた
「左翼」詩人が沈黙しはじめた時に、
彼は大胆に自由と反逆と人民的精神の活気とを歌った。
長編叙事詩や風刺的な詩にも独自の展開をみせた。

日中戦争下の追い詰められた抵抗を歌った
『流民詩集』(1940)は第2次世界大戦下の日本詩の
芸術的に最もすぐれた作品であるが、
検閲のために刊行できず、
敗戦後、彼の死後になって中野重治の手で初めて世に出た。

(以上、小田切秀雄の評論を参考にした。)
★クリックすると、♪小熊秀雄に行けるわっ♪あん♪アン♪■小熊秀雄賞のホームページ
文学者『小熊秀雄』
Text by. うぇ〜ん!久保AB-ST元宏 (2001年9月16日)
田口ランディの小説の表紙の女性のヌードは、まちがったセンスだと・思うが。
最近の小説家が、表紙に自分の顔写真を使うことに不快を示す人も・多い。
柳美里のナルシズムに不潔な印象を持つ・私では・ある・が。

しかし、大江健三郎の初期から、作者の顔写真を表紙に使う歴史は意外と古い。

だから・これは、単に「印刷技術」の問題なのかもしれない。
技術さえ可能であれば、芥川龍之介なんかは、全国講演行脚をした「スター作家」であったワケだし、表紙に顔写真を使った可能性は・高い。
太宰治なんかは、自分から使いたがった・かもね。

じゃあ、柳美里の文壇(?)仲間らしい、町田康の場合はどうか?
町田の芥川賞受賞・第一作の『実録・外道の条件』の表紙は、荒木”アラーキー”経惟による、
作者のド・アップ!
これは、出版社がメディア・ファクトリーという冬樹社→太田出版と続く確信犯-出版社の系譜だから・か?

だが。
実は町田康は、かつては町田町蔵。パンク歌手。
ミュージシャンが作品の表紙(=ジャケット)に顔写真を使うのは、アタリマエ。

「芸能」と「芸術」の違いは、顔のエロスに関係ある?

で、
(いつものよーに)前置きが長くなった・が、小熊秀雄であ〜る。
小林秀雄の誤字、と思うヒトも多い、今日この頃。
彼は1901年生まれ、1940年死亡。
レノン、コルトレーンのように40歳死亡組。
(ちなみに、私は来年、40歳。)
北海道小樽生まれ。
中学校を出てから、カラフトなど、北海道各地で肉体労働。
その間、パルプ工場で、右手の中指を2本失う。
で、21歳に旭川の新聞社に入社。
それから、詩、童話、評論、絵、マンガ原作など、第1次世界大戦後のマルチな雰囲気で活躍。



私が1990年に、北海道沼田町に住みだした頃から、
近くの旭川市がらみで、小熊秀雄の名前を聞くようになる。
でも、地方の2流作家程度の印象だった。

が、
ある日、小熊の顔写真を見た。
パーマをかけたような左右に広がる長髪。長い顔。美形かも。
当時、丸坊主の男がアタリマエの時代、写真、特に集合写真では、かなり・目立つ。

別にミーハーじゃあないが、この写真を観てから興味が沸いた。

ダダの洗礼を受け、マルチに活躍。しかも、日本の辺境で。

今日、札幌の北海道立文学館で、小熊・生誕100年の展示を観た。
ちょっと、付き合いたくなる作家だ。

少し、考えた。
「みかけ」?
あー。髪型も、表現のうちのヒトツだ。
地方で、表現の欲望を捨てられない者は、全てに意識的になるんだろう。

恋、
ってやつも、そーいった者にとっては、無意識のうちに「表現」になっているの だ。


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